【契約交渉のスキル⑥】契約交渉で押さえておく要素群と、その対処
こんにちは、ペンギン男です🐧
契約交渉の基本的な項目と、下準備の仕方を覚え、そろそろ独り立ち。
なんと、契約交渉ひとつに、ここまで来るのに一年ほどかかりました↓
いわゆる給料泥棒というヤツか。いえいえ、そんなことは💦
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【目次】
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メーカーさんとの契約交渉の争点
製品スペック
→(概要)まずは、メーカーさんが内部的に推している、やや過剰なスペックが出てくることが多かったです。特に、エンジニア部隊が伝統的に強いメーカーさんだと顕著です。ここはメーカーさんのアイデンティティみたいなものに関わるので、ちょっとタフな契約交渉になります。メーカーさんの技術へのリスペクトを忘れたくないものです。
→(対処)入札書類、いわゆるRFQと見比べそれほどのスペックは要求されてないし、金額を高くして、受注確度を落としますよ、と丁寧に説得することになります。
もっとも先方もわかっていて、儀式的にやる機会も多いです。
システムのインテグレーション
→(概要)一社受注、もしくは既納入済みの機器がパートナーのメーカーさんだと都合よいのですが、必ずしも、そうはなりません。
→(対処)ついては、他社の製品とのスムーズな 接続を行うための工夫が必要となります。自前でやるか、それとも許容可能なシステム・インテグレーターを採用するかを相談することになります。
納期
→(概要)スペック同様、メーカーとしては、とても、こんな納期は受けられないという儀式的リアクションから始まります。
→(対処)基本は、
- 🌟入札書類で要求されている事項は呑みましょう。
- 🌟過去、受注した案件の納期例共有
- 🌟過去、失注した案件の納期共有
して、説得することになります。
応札金額
→(概要)応札時のスペック見て(過去の例を参考に)「この現場では、スーパーバイザーはこんなに必要ありませんよ」などと、金額の下方圧力をかけます。
→(対処)当然、商社口銭も下げろ言われるので、現在の口銭はコストパフォーマンス高いと主張する準備をしておきます(これは、なかなか難しいです。一般的なデータや参考になりそうな数式あればよいのですが、そんなものはなかなか出回っていないので、基本的には過去の事例からの説得になります)
雰囲気良ければ(あんまり、そんな時はありませんが)できれば値上げしたいくらいと追加すると、たまに契約交渉が有利になった時があります。もっとも、過去に成功事例が多く、こちらもかなり自信ないと出来ません💦
商社による施工関連支援
→(概要)技術に関してはメーカー責任が 基本ながら、やたらと関与を要求されます。技術のことがわかるわけでもないので、おもに、顧客のリクエストを断る、もしくは縮小する知恵とコミュニケーションを期待されてのもの。
→(対処)これをあっさり跳ね除けるとメーカーさんとの関係も怪しくなります。なぜなら、案件のコアの部分なので、技術はそっちでやってくれ、とは言いにくい側面も。可能な手立ては、成功事例を作り、多少なりともこちらに分があるときに、ちょっとずつちょっとずつ、こちらの業務をメーカーさんに押し返すことになります。自信が無ければ、そのままやり続けるしかないと思います。
顧客との契約交渉の争点
項目群
主に次のようなポイントで契約交渉中、熱いやりとりになります。
- 契約金額
- 決済条件
- 機器の納期
- 施工の納期
特に鉄板の対処法はありませんが
いずれも向上を要求されるのが特徴。要は、安くしろ、納期早めろ、と。
時には世界の生産性は年間6パーセント上がっているから、当然製品価格も下がるはずだ、などという怪しいロジックでジワジワ攻めてくる人も。
もっともらしいので、一旦たじろぐわけですが、先方に根拠を質すと、笑って、その話題は引っ込めました。イジワルですね💦というか、先方としては、ポーカーでいうブラフくらいの意識しかないようでした💦
現地施工業者との契約交渉の争点
工期延長時のスケジュールの厳守
→ここは、ロジックのあまり通じないことが多いので、とにかく我慢比べでした。
日本政府外郭組織との交渉の争点
円借款などのLC決済に必要な書類について
→LCとはLetter of Creditの略で、安全な決済方法とされているものです。ある種の保証状みたいなものです。
LCには添付すべき書類が明記されています。ただし、微妙に過不足のある仕上がりで顧客やメーカーさんから書類が提出されること多く、毎度、謝りに💦そして、修正するまでに、すったもんだ💦
最後の手段としての社内契約交渉の争点
そう、社内とて、契約交渉の相手方。
再稟議?
→(概要)もっとも避けたいところながら、顧客との交渉で改めて社内許可を取り付けることが必要な時も。
→(対処)ここは、完璧な理由つけと、言い出すタイミングが肝心。
じゃないと、一度はなんとかなっても「あなたのところの部署は、すぐ後出しするから」と承認を渋るところが現れるので。
まとめ
以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。
- メーカーさんとの契約交渉では、メーカーさんの技術へのリスペクトは忘れないこと
- 顧客との契約交渉では、とにかく、お金や納期などのタフな内容が中心。鉄板の対処法はありませんが、ここで契約交渉のスキルを全部出し切ること
- 現地施工業者さんとの契約交渉では、現地をよりよく知る先方に分があります。粘り強く折衝のこと
- 政府との契約交渉は、とにかくルールとかコンプライアンスに気をつけること
- 社内での契約交渉には、下手すると顧客との折衝と同じくらい丁寧にあたること
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
【契約交渉のスキル⑤】丁寧な下準備こそ契約交渉の命
こんにちは、ペンギン男です🐧
千里の道も一歩から。契約交渉もまた同じ。
「小さいことからコツコツと。 」by 西川きよし
とにかく最初の第一歩が踏み出せなかったのが苦痛でした↓
とりあえず、一歩さえ踏み込めれば、なんとなく、あれだけ重荷だった契約交渉も、少しずつ回り始めてきました。
今更ですが、トピックは契約交渉に絞っているものの、結局は、案件をトータルとしていかに上手く捌くかというのと同じ意味でした。。。。しんどい。
もう、やるしかありません。止まっているのは後退とほぼ同じイメージ。
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【目次】
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とりあえず、自分なりの契約交渉チェックリストを
結局、最初から全てを用意しておかないと追いつかないことを発見。
- 案件発掘
- 案件形成
- 社内稟議
- 契約書
などなど、緊密に相互関連あります。
ゾッとしつつも、毎回、割とパターンは決まっているので、とにかくも、私なりの契約交渉の鉄板パターンを作り上げようと決意。
でも、そんなに特殊なことではなく、ほとんど
契約書もしくは入札書類の記載必須事項から抜粋することで、おもな契約交渉アイテムは判明。
概ね、以下の項目。
- 契約趣旨
- 製品名
- 契約金額
- 支払い条件
- 支払い遅延損害金
- 輸送形態
- 納期
- 不可抗力の事態への対処
- 発効条件
- メーカーさんとの役割分担。。。。
印象的なのは、「不可抗力の事態への対処」と「発効条件」。
「不可抗力」というのは、天災とか戦争とか民間の企業ではコントロールできない事態のこと。
「発効条件」とは、契約が効力を発する条件。発「行」ではありません💦 締結すれば済む話ではないのです。例えば、発効条件を「頭金支払い➕L/C開設」としていれば、多額の頭金を払ったところで無効となる可能性もあるのです。たまに、契約交渉で揉めました💦
さて、契約交渉ですが、どこから着手
なにを潰していくかということについてはなんとなく目処がつきました。
しかし優先順位をつけられません。
理由は相互に関連しまくっていて、単純に優先順位をつけられないこと。
ある日、都市銀行の知り合いと話し銀行家としては、お金の流れにひたすら着目してビジネス・チャンスを探すのだ、と。
至極、当たり前のことですが、てんやわんやの私では、なかなか、そこまで整理されずに過ごしてきました。
とりあえの着地点として、口銭と決済条件を優先的に扱うこととしました。あとは、その関連性で、勝手についてくるだろうと、腹をくくることに。
実際、審査担当部署からも、そこらあたりが肝要であることを伝えられます。
それはそのはず。
第一義的には、リスクと収益のバランスで、案件の「go」もしくは「no go」は決まりましょうから。
思わぬ障害
今思えば当然ですが、社内の審査担当部署はもちろん、メーカーさんあたりに、その口銭レベル、もしくは、その決済条件の根拠はなにかと問われます。
あれー、答えられない。
しかし、いつもなら、なにから始めてよいのか分からなかったので、とにもかくにも、案件のスタートを切ることが出来た!と事態の肯定を 出来る余裕が。
試し運転の成功
備えあれば憂いなし。
軽い契約交渉を、先輩の軽い監視つき!で対応したところ、無事に完了。
すべては、丁寧な下準備と、丁寧な根回しという、極めて日本企業的な結論に達する私。もちろん、外国の企業でも、相当に通用するコンセプトではあります。
それが良いか悪いかはともかく、長らくサラリーマン社会で、漂流を続けてきた私としては、とりあえずの漂着地を発見。
安堵するのでした。。。。
まとめ
以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。
- 契約交渉で押さえるべき項目は多く、内容はともかく、チェックリストを使って、すくなくとも項目レベルの重大な漏れを防ぐこと
- どの項目から始めるべきか迷ったら(企業はお金儲けの場ですから)まずは、口銭(報酬)と決済条件に着手のこと
- 契約交渉の相手方も関心の高い項目には、こちらの提示内容を正当化するロジックをできるだけ用意しておくこと
- 丁寧な下準備も丁寧な根回しを徹底すること。後で効いてくるものですが多く
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
#四次元ポケット
【契約交渉のスキル④】契約交渉というツールを克服する具体的なアプローチ
こんにちは、ペンギン男です🐧
私の契約交渉の戦績。連戦連敗中💦
殺伐とした雰囲気のオフィスの中、この連敗記録は伸びていきそうな予感。前回の記事↓
ここからは具体的に、契約交渉克服の履歴を追っていきます。
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【目次】
- 契約交渉自体は下手でも、苦手意識だけは、なんとかならないものか
- 克服策①契約書に専念
- 克服策②審査担当部門との距離を詰める
- 克服策③嫌と言われても、しつこく質問。契約交渉をいかにうまく進めるかの視点を得る
- まとめ
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契約交渉自体は下手でも、苦手意識だけは、なんとかならないものか
契約交渉も、他のノウハウのマスター方法同様、手を動かすのが最短距離であろうと、決め打ち。
あっち行ったり、こっち行ったりして、いつのまにか全体のイメージができるというはよくあることでしょう。
ただ、契約交渉と一言でいっても、その業務は、私にとっては難関💦全体像が大き過ぎて、楽観視できない状態でした。
契約金額も数十億円で十分大きいと思っていたのに、それで収まらないケースも散見。
しかも、契約交渉につながる、数多くある業務も、それぞれ、ちょっとずつした進められず、どれも中途半端。
んー。迷路。
克服策①契約書に専念
我ながら、契約交渉のために、本当にしなければいけないことをしているのか、はたまた遠回りばかりしているのではないか?と不安に。
過去、受験勉強の計画ばかりたてて受験勉強はしない人を見てきました。まさに、契約交渉という敵を目の前にした、いまの自分では!?とゾッとすること再三。
しょうがない。どの業務も不十分ですがここは、割り切って契約書に時間割くことに。
そう言えば
- 契約交渉時も、ドラフトや過去の契約書は必ず引き合いに出されたし、
- 一番苦手だったので
敢えて、そこに飛び込むことに。
克服策②審査担当部門との距離を詰める
これは、契約交渉というツールを血肉化する上で、もっとも効果的でした。ようは、事業をどう見るのか、契約をどう見るのか、をよく知っている部署だったのです。
事業計画=社内稟議書を提出後は、管理部門の該当部署からコメントや指示あり、改めて、そこらあたりの部署の承認をとりつける必要が。
ということは、そういった部署が
- 何をしていて
- 何を考えているか
を知る必要あります。
大変ですが。
まずは、各部署で配布されているマニュアルをなんとか取り寄せ、通読。何度も。
その上で、かなり前倒しの案件の相談を。
はたまた、後ろ向き案件の案件も、普段なら避けたいところですが、コミュニケーションを密にする目的で、果敢に相談。
もちろん、最初は
- 考え方がブレている
- 内容が詰まっていない、抜けが多い
という指摘がわんさか。
一つずつ、潰せるものは潰していくことに。
その際、毎回、所属部署の席は空けることになりますが、審査部署との打ち合わせというと、あまりお咎めなし。
要は、営業側も、審査部署側も、しょっちゅう喧嘩しているので、お互いに情報共有はしたいものの、会いづらい様子。
そこは、何も知らないものの強み。
軽いテンションで、審査部署のフロアに上がる私。
克服策③嫌と言われても、しつこく質問。契約交渉をいかにうまく進めるかの視点を得る
最初はとにかく知らないことをひたすらインプットされる毎日。
どうやら、それらを全部知らないと案件遂行はできないらしい。
なにから始めてよいかわからなかったものの、とにかくなにを知らなきゃいけないかという、チェック・リストはぼんやり完成。
もう、質問しまくり。
嫌がられているのは感じつつ、先方も仕事上、嫌とは言えず。。。。
今だから言えますが、すいませんでした。。。
まとめ
以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。
- 契約交渉をマスターするなら、まず契約書に馴染むこと
- 契約交渉のポイントを押さえるなら、事業推進可否のアドバイザーである、社内の審査担当部門との接点を増やすことで学ぶこと
- とにかく不明点は質問ぜめに
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
#四次元ポケット
【契約交渉のスキル③】体重と、失敗のシミュレーション数が増えていく💦
こんにちは、ペンギン男です🐧
だんだんと契約交渉という業務に引きずり込まれるのと並行的に、やたらと手間のかかる、この契約交渉という作業に嫌気がさしてきたのが正直なところ。
それに、契約交渉をマスターしても(そもそも、契約交渉をマスターするなんて、あるのだろうか💦)汎用性、すなわち、ほかでも役に立つナレッジなのか、はたまた、この職場だけで通用する、恐ろしくローカルな作業なのか、疑心暗鬼💦(結論としては汎用性あったわけですが💦)
前回の記事↓
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【目次】
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契約交渉の位置付けをレビュー
改めて考えてみれば契約というのは両社間の合意事項の総まとめ。
両社間では、
- 製品の製造にはじまり
- その運搬
- 決済
- 施工完了
までの一連の
プロセスを含むので、当然、トータルな理解とアクションが必要となります。その書面化した形が契約書であり、それを締結するためのプロセスが契約交渉。
えー、大変じゃないですか。
おまけに、なるだけ、よい条件を勝ち取る
必要があるんですよね。。。。仲良しグループの話し合いではなく、ゼロサムの交渉ですから。そう、交渉です💦
契約交渉と聞くと恐怖感が
だんだん、腰が引け気味に。
そもそも、通常のこまごました業務もそんなにスムーズでないのに、トータルでコーディネートするなんて、夢のまた夢。
おまけに、契約交渉に対して、積極的に取り組んでの失敗ならともかく、何もせずボッーとしていたことから、自責の念も含め、苦手意識が。
何もやっていないのだから、苦手意識もなにもあったものじゃないのですが💦
さらに、契約交渉の議題となる決済条件など個々の項目の理解や記憶も曖昧なのに、それを事業全体から有機的に結びつけて、事業をうまく回すなんて重荷。
こういう契約交渉に関するマイナスの妄想のみ広がります💦
でも、実際、着手してみないことには、個々の項目に馴染めもしない状況。。。
じゃあ、とりあえず、やるしかないか。
しかし、頭に浮かぶのは、失敗するシミュレーションのみ💦
一応、前向きな姿勢を見せておきましょう?!
自分の中では、とにかく、やってみないと始まらないと結論。
毎回傷だらけでしょうが、回数をこなさないことには、手も足もでない。
特に周りからのサポートも期待できないので。
とすると、契約交渉関連の情報収集、そして契約交渉という業務との接点をとにかく増やすことが必要と結論付け。
要は、頑張ります、というアピールだけして、時間を稼ごう、と。(時間稼いでいるうちに、契約交渉のスキルもなんとかなるだろうという、淡い期待から)
でも、心配無用。
問答無用で、契約交渉を必要とする案件は、なだれ込むように手元に入ってきます。
まじかー。
連戦連敗
負けるべくして負けた、契約交渉の数々💦
○用語もきちんと覚えていないし
→例)ここは何の機能か?と聞かれ保守とメインテナンスと回答。同じ意味でした💦頭痛が痛い的な使い方。
○もちろん案件の内容もうろ覚え
→例)通信手段に無線を使うのか、ケーブル(有線)を使うのか混同
○社内許可のあった条件のうろ覚え
→例)どこまで入金期日を待てるかという件で、ぽかーん。
などなど。
出口が見えないとは、このこと。
成功?したのは、契約交渉が失敗に終わるシミュレーションのみ。
そして、夜は深夜まで残業し、あとは飲み。
連戦連敗記録と体重の数値だけ着実に伸びていく私💦
まとめ
以上のストーリーをまとめると次のようになるか、と。
- 契約書は、事業を共に推進する企業間の合意の束。
- 契約書の締結、すなわち両社の合意を具現化するプロセスが契約交渉
- 最初は、契約交渉が、極めてローカルなものではないかと危惧。すなわち、ほかのところでは一切活用されない、あまりスキルとして生きてこない性格のものではないかと懸念。
- 打開策として、契約交渉といえども、数打ちゃ当たる作戦に
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
#四次元ポケット
【契約交渉のスキル②】契約交渉はテーブルに着く前で勝負が決まる。支払条件やら納期やら💦
こんにちは、ペンギン男です🐧
契約交渉に、あま〜い、あま〜い期待を抱きつつ、少しづつ少しづつ、自分の業務として、契約交渉を取り込んでいくことになります。
前回の記事↓では、そんなビューティフルなことばかりでないことを強調し過ぎてしまったかもしれません。しかし、
- 海外転勤といっても大都市ばかりではなく
- 契約交渉といっても、課長島耕作のような、華麗なシチュエーションはなく
- 契約交渉の終わりに、ニューヨークの摩天楼で、勝利を祝うオシャレな飲み会
もありません💦
たかが契約交渉、されど契約交渉なのです💦
前回の記事↓
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【目次】
- 実際に契約交渉に参加。契約交渉の第一印象
- 初めての契約交渉の内容は?
- フォローアップが一切できていなかった。そして叱責💦
- 怒られたものの、さて何をしましょうか
- フォローアップすべき項目の棚卸し
- まとめ
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実際に契約交渉に参加。契約交渉の第一印象
もちろん、横で座っていただけ。
一言でいうと、あれ?こんな簡単でいいの!
という感じ。
もっとも、基本的には平和な進行でしたがやや喧嘩腰の部分も体験することとなりました。少し怖かった💦
そんなメリハリを通して、私は、生のビビッドな契約交渉の現場にはやくも立ち会ってしまったのでは!という思いを強くしました。
順調、順調。
初めての契約交渉の内容は?
内容的には、主要な項目のみ。
というのは、過去、類似の種類のビジネスの
蓄積があるので暗黙のうちに、従来通りという合意あったらしい。
例えば、
- メーカーさんとの役割分担
- 口銭レートや
- 納期
などがメインの交渉対象。
多少のサプライズはあったものの、トータルとして緩め。本当にこんなに緩いの?!
フォローアップが一切できていなかった。そして叱責💦
油断していました。
数日後、フォローアップできているか?と聞かれました。
なんのこと?
私が無言のまま、頭に大きなはてなマークを
出していると、いきなり叱責が。
趣旨は、
- ぼけっとしているな。すぐレビューしろ。
- ただ、座っているだけだったら誰でもできる
- 常に次のアクションを考えろ
- そして、常にアクションしろ
と。
ごもっとも。。。
怒られたものの、さて何をしましょうか
基本、丁寧に仕事を教えるというカルチャーはないし、引き継ぎらしい引き継ぎもないので、いわゆるマニュアルがない状況。
じゃあ、どうやるの?
でも、みんなやっているので、なんとかなるのでしょう。見よう見まねというやつですね💦
でも、どうやって?
とにかく、参考になるものをなんとか捻り出すことに専念。契約書とか入札書類しか思い浮かばない。でも、どれも分厚いしだいたい見慣れない用語ばっかり。。。。
フォローアップすべき項目の棚卸し
メンタルの弱さも手伝い、針のむしろに座るような気分。
冷たい視線に耐えつつ、かなり悪い段取りで取り寄せた過去の契約書および入札書類を通読。
それだけで一苦労。
だいたい、毎回、同じことが書いてあることには安心。
しかし、その項目が多過ぎる。
とりあえず、書き出して、上位10項目くらいは覚えることにしました。
ざっくり、
- 契約趣旨
- 製品名
- 契約金額
- 支払い条件
- 支払い遅延損害金
- 輸送形態
- 納期
- 不可抗力の事態への対処
- 発効条件
- メーカーさんとの役割分担。。。。
なんだか呪文のようです。さきは長い。しんどい。理解するというよりは、馴染むしかない💦
まとめ
以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。
- 契約交渉は、契約交渉だけで完結するものではない。それまでの合意形成が大切。
- 契約交渉では、必ずしも契約項目の全てを交渉するわけではない。メインのもののみ、契約交渉し、細かいところは、事前に調整するもの
- 何だかんだいって、過去の契約交渉の経緯とか、契約書は参考になる
- 契約交渉もやっぱり、予習復習が大切
- 契約書にはたくさんの項目が出てくるが、馴染むことが大切
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
#四次元ポケット
【契約交渉のスキル①】契約交渉勝率50%アップ。一つ上の駆け引きスキル。たんに口が上手いこととは違います💦課長島耕作の功罪💦
こんにちは、ペンギン男です🐧
駆け引きといっても、日常生活に直結するものではなく、やや大きめ(億単位)のビジネス上のものです。いわゆる契約交渉です。
もちろん、長い目で見れば、とっさの判断と入念な準備という意味で、日常生活でのやりとりと、ビジネス上での契約交渉との間には、相互に共通点がたくさんでてくるかもしれません。
そして、従来、業務上、なにが得意かと聞かれると
- 事業計画の策定
- 契約交渉
と答えてました。
これらだけを取り出して書くと、契約交渉もなんだか、素っ気ない印象を持たれるかもしれません。
しかし、単に口が上手いといったものではなく、先述の通り、とっさの判断と入念な準備がキーになってくる、割と汗をかくタイプのスキルです。おいおいご説明できればと思いますが、
- 社内合意の取り付けや、
- それに先立つ事業計画書、
- そして、顧客を中心とする広い合意形成
が、求められます。その仕上げが、契約交渉というものです。
タイトルに勝率50%アップと書きました。肌感覚としては、少し控えめなくらい。
事業計画の関連記事↓
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【目次】
- 契約交渉の当初のイメージとは
- ありがちな「美化」:赴任先編
- ありがちな「美化」:シチュエーション編
- なぜか、みな、ハード・ネゴシエーター気取り
- 契約交渉、契約交渉というが、なかなか契約交渉する機会はないままに
- 課長島耕作の功罪
- まとめ
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契約交渉の当初のイメージとは
私の最初の勤務先は商社。
商社に限らず、肩に力の入りがちな人間の多い会社だと、入社当時は、会社や業務に対するイリュージョンが蔓延しています。
アタッシュケース片手に、海外赴任や海外出張を繰り返し、契約交渉で連戦戦勝するみたいな、バラ色のビジネスライフ。その中心にある契約交渉。
自己実現したい!という野望もあるでしょうし、自分の能力への自信もあるのでしょう。
先輩からも、かなり盛った、業務上かつそしてプライベート上での武勇伝のインプットもたくさん浴びることになります。そんな副次的効果も手伝っています。
今思い出すと、常に契約交渉に当たらなくてはいけないビジネスモデルだったのに、そういえば、先輩から契約交渉についての武勇伝を聞いたことがありません。守秘義務どころか、バンバンしゃべる方たちばかりだったのに💦
ありがちな「美化」:赴任先編
そんな雰囲気なので、赴任先もニューヨークやロンドンやパリなどばかり思い浮かべます。
実際、赴任人数は先進国の大都市が多いことは確かです。ただし、赴任先の現地法人や事務所は100を越してくると、アジアはもちろん、中東やアフリカもたくさんあるのに自分は関係ないと思い込める人が多かった。。。。
ある意味ハッピーですが、後のつけも大きかったようです💦私も経験ありますが、少なくとも最初はアフリカで行う契約交渉は、なんだか殺風景でした。
ありがちな「美化」:シチュエーション編
そして、契約交渉といえば、こんな想定を。
- ロケーション→ニューヨーク摩天楼の高層ビル
- シチュエーション→大きなテーブルを挟み、顧客と向かい合っています。そう契約交渉の開始です。最初は、基本、にこやかに。あるときは険しく、時にはテーブルをドンドン叩きながら契約について白熱した議論。これぞ、契約交渉。
- 最後→「いい契約交渉ができた。いい仕事しましょうね。」なんて談笑しながら、お洒落なバーやレストランに消えていく。。みたいな夢物語。
幸せと言えば幸せですね。。。。
昔のトレンディドラマみたい。罪作りなコンテンツです。。。。
言わずもがな、契約交渉はかなり数をこなしましたが、こんなハッピーなシチュエーションは一回もありません。
しかし、こんなパラダイスを味わった人いるのかなぁ。。。多分、契約交渉以外の場ですね💦
そんなこんなで、みんな契約交渉には憧れます。みんな、課長島耕作↓になりきっています💦
島耕作も度々契約交渉のテーブルについていましたが、格好良かった😊
普通に考えれば、下準備の手間も従来からの先方との関係性だとか、社内事情だとか、頭を痛める要素はいくらでもあるはずです。契約交渉は、口先だけのものではありません。
なぜか、みな、ハード・ネゴシエーター気取り
でも、経験がないので、そんなことには想像が及ばず、みんな、契約交渉だけでなく、いつでも、
「ハード・ネゴシエーター」
を目指します。
お酒の席で🥃、先輩なんかから、説教されついでに、仕事のケーススタディーをさせられることがあります。
そのケーススタディーの課題自体もあんまり理解していないのですが、「こんな時は、どうするんだ?!」と聞かれると、ほとんどのメンツは「ハード・ネゴで押し切ります」と。
そんな、ドラえもんの、四次元ポケット
みたいなものはありません。。。
契約交渉、契約交渉というが、なかなか契約交渉する機会はないままに
みんな、こうしたイリュージョンをかかえつつ、仕事をしていくわけですが、ふと気づくと、契約交渉に参加する機会はなかなかありません。オブザーバー的に参加することはあっても、メインプレイヤーとして契約交渉に当たるなんて、なかなかない💦
そう言えば、ハードネゴシエーターという言葉をみんな口にしなくなりました。契約交渉という言葉も。
私はといえば、何も知らないのに、契約交渉のテーブルにバンバン呼ばれ(契約交渉の実力を買われたわけではありません。人手不足というやつです)
課長島耕作の功罪
文句を言うつもりはありません。なにせ、かなり、この漫画には楽しませて頂いたので。経済知識もふんだんに盛り込まれ、契約交渉だけでなく、そういった知識の仕入れ先でもありました。
しかし、ビジネスの世界を格好良く描き過ぎ、私も含めて、そういったイリュージョンに敗れたもの多数。契約交渉時もそうですが、ピンチになると、必ず、美女が島耕作を助けてくれます。ドラえもんの四次元ポケット並みの島耕作の魅力。そんな四次元ポケットは現実の契約交渉ではでてきません💦
まとめ
以上のストーリーをまとめると次のようになるか、と。
- 海外転勤といっても大都市ばかりではありません
- 契約交渉といっても、課長島耕作のような、華麗なシチュエーションなんかありません。契約交渉の終わりに、ニューヨークの摩天楼で、つい先ほど負かした相手とのお洒落な飲みも、うちもあるわけではありません(たまには、ありましたが💦)
- ハードネゴシエーター、すなわち、ガンガン押せば、なんとかなるというものではありません
- 課長島耕作は格好良過ぎ。イリュージョンをばら撒き過ぎ💦面白かったけどね💦
また、次回。
#契約交渉
#契約書
#契約書ドラフトアップ
#四次元ポケット
【事業計画は意外と使い勝手があります⑥】可能な限りの予測を要求されることと、それによって負けない闘いをするためのツールが事業計画
こんにちは、ペンギン男です🐧
前回の記事↓を含み、事業計画の使い勝手の良さとして
- 案件組み立てのベースとして活用
- 契約書作成のベースとして活用
- 交渉の材料のヒントとして活用
できることなどに触れました。
ここでは、さらにプラスアルファのメリットに触れたいと考えます。
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【目次】
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事業計画とデジタル系事業との相性
デジタルは、とにかく発信しろ!というカルチャーが、強いように感じます。
あとは、マーケットが判断してくれると。
出すのも早いが、引っ込めるのも早いので、そこらあたりの機動性がデジタルゆえの強みかもしれません。
なので、事業計画の注目度はそんなに高くないイメージがあります。
事業計画を提示された側のメリット
私も事業計画の有益性がどこまで共有されているか、また、共有されていたとしても、どういう理由なのかは、正直よく分かりません。
ただし、おおむね、次のように、考えている組織が多いのではないかと思っています。
- 経験的に、事業計画にも配慮できる人や組織のほうがビジネス作法を知っているのでは?
- 事業計画で、包括的な将来の展望やロジカル性を判断する材料を得られるのでは?
- 数値ものっているし、質問をする材料が与えられます。その回答方法から資質が判断出来ますし、Q&Aの応酬の過程で、一層、相手のあり姿を浮き彫りにする機会が得られるのでは?
ですので、事業計画の準備がないと、逆に
- 事業そのものの情報が少なく
- こうした情報に頼らざるを得ない
と認識されるケースが多かろうと推測します。つまり、投資家さんとか、金融機関系の先とのお付き合いが難しくなると思われます。
したがって、当面は、事業計画は万能ではないものの、有効性は継続していると言えるのでは。
事業計画から経営計画へ
大規模かつ複雑になってくると売上げだけをケアしている訳にはいかなくなります。
包括性という意味で、自然と経営計画に近づいていくものと思われます。
ちょっと、項目出しを。
- 理念→大ビジョンあれば、盛り込む
- 案件概要
- 案件の位置付け→現時点での位置付けと、10年後の位置付けなど
- マーケティング戦略→まずは、3Cとか4Pあたりのシンプルなコンセプトを使うことで充分では。
- アライアンス戦略
- 人繰りと組織
- 財務
- 法務
- IT
- 予算 →損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書まで
- 直近のスケジュール
- リスク分析とその対処
あたりか、と。
私の実感する、事業計画の本当のアドバンテージ
次の通り考えています。
- 現時点で可能なだけ、先のことを考える機会→すべて予測できる訳ではありません。ただし、予測しようとするスタンスは色々とヒントをくれる機会多いように思います。
- リスク把握→降ってくる火の粉をあらかじめ知っておくことの大切さはご理解頂けるか、と。
- 軌道修正のクイックさと、理由の十全な把握→慌てずに済むし、自身の納得性も高い。
さらに、軌道修正のクイックさについて深掘りすると、具体的には、失敗した時点で、
- 全体像の中で、どういったポジションにあるか
- どうして、そこに到達したか
- その時点で、ほかのオプションが見つけやすい
ことが考えられます。
プラスアルファの価値
事業計画に関連して、次のようなプラスアルファのバリューも獲得できるような気がします。
- ちゃんとしたビジネスマンだという評判の獲得
- 実際に、中小企業むけ政府系金融機関、Private Equity、コンサルティングファームへの提案、一般の企画書などにも応用可能。
また、次回。
#事業計画
#経営計画
#稟議書