ペンギン男の生活@気になるのは、海外SEOとYOGAとお天気

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【契約交渉のスキル⑥】契約交渉で押さえておく要素群と、その対処

こんにちは、ペンギン男です🐧

契約交渉の基本的な項目と、下準備の仕方を覚え、そろそろ独り立ち。

なんと、契約交渉ひとつに、ここまで来るのに一年ほどかかりました

いわゆる給料泥棒というヤツか。いえいえ、そんなことは💦

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【目次】

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メーカーさんとの契約交渉の争点

製品スペック

→(概要)まずは、メーカーさんが内部的に推している、やや過剰なスペックが出てくることが多かったです。特に、エンジニア部隊が伝統的に強いメーカーさんだと顕著です。ここはメーカーさんのアイデンティティみたいなものに関わるので、ちょっとタフな契約交渉になります。メーカーさんの技術へのリスペクトを忘れたくないものです。

→(対処)入札書類、いわゆるRFQと見比べそれほどのスペックは要求されてないし、金額を高くして、受注確度を落としますよ、と丁寧に説得することになります。

RFQ(アールエフキュー)とは - コトバンク

もっとも先方もわかっていて、儀式的にやる機会も多いです。

システムのインテグレーション

 →(概要)一社受注、もしくは既納入済みの機器がパートナーのメーカーさんだと都合よいのですが、必ずしも、そうはなりません。

→(対処)ついては、他社の製品とのスムーズな   接続を行うための工夫が必要となります。自前でやるか、それとも許容可能なシステム・インテグレーターを採用するかを相談することになります。

納期

→(概要)スペック同様、メーカーとしては、とても、こんな納期は受けられないという儀式的リアクションから始まります。

→(対処)基本は、

  • 🌟入札書類で要求されている事項は呑みましょう。
  • 🌟過去、受注した案件の納期例共有
  • 🌟過去、失注した案件の納期共有

して、説得することになります。

応札金額

→(概要)応札時のスペック見て(過去の例を参考に)「この現場では、スーパーバイザーはこんなに必要ありませんよ」などと、金額の下方圧力をかけます。

→(対処)当然、商社口銭も下げろ言われるので、現在の口銭はコストパフォーマンス高いと主張する準備をしておきます(これは、なかなか難しいです。一般的なデータや参考になりそうな数式あればよいのですが、そんなものはなかなか出回っていないので、基本的には過去の事例からの説得になります)

雰囲気良ければ(あんまり、そんな時はありませんが)できれば値上げしたいくらいと追加すると、たまに契約交渉が有利になった時があります。もっとも、過去に成功事例が多く、こちらもかなり自信ないと出来ません💦

商社による施工関連支援

→(概要)技術に関してはメーカー責任が  基本ながら、やたらと関与を要求されます。技術のことがわかるわけでもないので、おもに、顧客のリクエストを断る、もしくは縮小する知恵とコミュニケーションを期待されてのもの。

→(対処)これをあっさり跳ね除けるとメーカーさんとの関係も怪しくなります。なぜなら、案件のコアの部分なので、技術はそっちでやってくれ、とは言いにくい側面も。可能な手立ては、成功事例を作り、多少なりともこちらに分があるときに、ちょっとずつちょっとずつ、こちらの業務をメーカーさんに押し返すことになります。自信が無ければ、そのままやり続けるしかないと思います。

 

顧客との契約交渉の争点

項目群

主に次のようなポイントで契約交渉中、熱いやりとりになります。

  • 契約金額
  • 決済条件
  • 機器の納期
  • 施工の納期

特に鉄板の対処法はありませんが

いずれも向上を要求されるのが特徴。要は、安くしろ、納期早めろ、と。

時には世界の生産性は年間6パーセント上がっているから、当然製品価格も下がるはずだ、などという怪しいロジックでジワジワ攻めてくる人も。

もっともらしいので、一旦たじろぐわけですが、先方に根拠を質すと、笑って、その話題は引っ込めました。イジワルですね💦というか、先方としては、ポーカーでいうブラフくらいの意識しかないようでした💦

 

現地施工業者との契約交渉の争点

工期延長時のスケジュールの厳守

→ここは、ロジックのあまり通じないことが多いので、とにかく我慢比べでした。

 

日本政府外郭組織との交渉の争点

円借款などのLC決済に必要な書類について

→LCとはLetter of Creditの略で、安全な決済方法とされているものです。ある種の保証状みたいなものです。

LC(エルシー)とは - コトバンク

LCには添付すべき書類が明記されています。ただし、微妙に過不足のある仕上がりで顧客やメーカーさんから書類が提出されること多く、毎度、謝りに💦そして、修正するまでに、すったもんだ💦

 

最後の手段としての社内契約交渉の争点

そう、社内とて、契約交渉の相手方。

再稟議?

→(概要)もっとも避けたいところながら、顧客との交渉で改めて社内許可を取り付けることが必要な時も。

→(対処)ここは、完璧な理由つけと、言い出すタイミングが肝心。

じゃないと、一度はなんとかなっても「あなたのところの部署は、すぐ後出しするから」と承認を渋るところが現れるので。

 

まとめ

以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。

  • メーカーさんとの契約交渉では、メーカーさんの技術へのリスペクトは忘れないこと
  • 顧客との契約交渉では、とにかく、お金や納期などのタフな内容が中心。鉄板の対処法はありませんが、ここで契約交渉のスキルを全部出し切ること
  • 現地施工業者さんとの契約交渉では、現地をよりよく知る先方に分があります。粘り強く折衝のこと
  • 政府との契約交渉は、とにかくルールとかコンプライアンスに気をつけること
  • 社内での契約交渉には、下手すると顧客との折衝と同じくらい丁寧にあたること

 

また、次回。

 

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