ペンギン男の生活@気になるのは、海外SEOとYOGAとお天気

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【さおだけ屋はなぜ潰れないのか?】タイトルはキャッチーですが、とても優しくて、とても真面目な、昔ながらの会計の本🤓

こんにちは、ペンギン男です🐧

かつてのベストセラー。会計の本ですが、それを易しく解説したことで有名になったとか。ある種、会計はファイナンスと親戚ですし、以前には、こんな↓記事も。

本書↓の筆者も、とにかく、わかりやすいことに重きを置いているらしく、淡々と見ていきたいと思います。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか??身近な疑問からはじめる会計学? (光文社新書)

出典はアマゾンさん。————————————————————————
【目次】

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(ページネーションはkindleでの表記に従います)

 

企業はずっと継続する前提なのです

No.233

企業の大前提は「ゴーイング・コンサーン

企業はとにかく継続することが、大前提の存在なのだとか。「コンサーン」は利益とか企業とかいう意味もあるらしい。

どうして企業の前提が儲かることではなくで、継続することなのかは、そんなにクリアに答えられる人がいるようには思えません。視点を変えて、もし企業は儲ける存在と仮定したら儲かっていない企業を排除してもいいのか?!という議論になってしまうでしょう。とはいえ、企業を定義するほかのアプローチもなく、消去法的に出来上がった視点でしょうか。思えば、分かったようなわからないような大前提ですね。

 

利益>現金?!

No.240

それでも企業にとって利益がものさしとして大事な理由は、企業は現金がなくても生きていける場合があるからである。

まぁ考え方にトレンドがあるとはいえ、昨今、どちらかといえば、黒字倒産などを懸念して、利益<現金の経営が多い気がしますが💦

しかし、

No.249

つまり現金というものさしだけでは企業ははかれないのである。一方、利益は現金の動きだけではなく、掛けや手形、工場などの設備の動きも踏まえて計算される会計上の儲けの指標なので、企業を見る上では重視されるのだ。

筆者は会計士であり、利益は上がっていても、現金がないから起こってしまう黒字倒産のことなど重々承知でしょう。にも関らわず、なかなか強気ですね💦

 

では、一般企業を代表させている「さおだけ屋」はなにをすればよいのか

No.343

利益を出すためには

売り上げを増やす

費用を減らす

のふたつの方法しかない

馬鹿みたいに聞こえるかもしれませんが、本当にそうなんですよね。ここらあたりは、きちんと地に足が付いている感じ🤓

 

多角化も視野に

No.545

なにも本業だけで儲ける必要はなく副業など他のところでちゃんと利益を上げることができれば商売は成り立ちますよ

本書は2005年刊行。まだ副業ブームの前ですが、時代を先取りした?もしくは、いつも時代にも通用する基本を貫いた、この視点は◎。

ただし、ある種、伝統的な視点も残っていて、もしくは理想が高く

No. 551

本業と副業はバラバラになっていてはいけない、お互いをつなげて考えろ

これはなかなか難しい💦

とはいえ、これは、「連結決算」という会計制度と、事業のシナジーを、やや強引に結びつけた印象もあり、ちょっと馴染めない視点ですね💦事業のシナジーを考える時に、わざわざ会計の仕組みを持ち出すなんて、もしかしたら、会計がそれなりに注目された時期だったのでしょうか💦

 

あとは、ベーシックな会計「あるある」

例えば、次のようなケースについてもレクチャー。

  • 在庫→売れない商品をキープしておくと、いずれは過大な損失として経営を圧迫するので、在庫分については、現状をいつも把握のこと
  • 手形受取手形も支払手形もあり、要はお金の動きが後ろ倒しになるもの。特に支払手形は、当面お金が出ていかないので助かりますが、支払期日が来た時の負担が大きい。手形が決済できないと、もう手形が発行できなくなることもあり、経営の危機にも。
  • 掛け→これも、手形同様、売掛金、買掛金とあり、お金の動きを後ろ倒しするもの。リスクも手形と似たようなものですが、手形という、ある種の市場での取引ではなく、一対一なので、やや負担は少ないか。
  • 受注生産→先の在庫リスクを減らす手段。売れると分かってからつくるというもの。ただし、同時に、次の項目にあるような、機会損失にもつながる💦
  • 機会損失→在庫分を売り払ったとしても、もっと在庫あれば、もっと売上が獲得できたかもしれないというチャンスロス。

全く関連性がなくなったわけでもないけれど、前提となっているビジネスモデルは、いわゆる商店とか工場あたりの、ネット以前のものが想定されている感じがします。

 

最後に

個人的には、本書の最大の成功要因はタイトルのネーミングか、と。SEOをチェックしている身としては、この点、肯定的🤓

一方、中身的には、高く売って安く仕入れるという、昔ながらの商売形態を、おさらいした形なので、特に新味はなさそう💦しかも、やや古めのビジネスモデルをベースにされていて、さらには、いまなら、知らなくてもアプリでカンタンにカバーできるような会計知識も多そう💦

 

また、次回。

 

#さおだけ屋はなぜ潰れないのか?