こんにちは、ペンギン男です🐧
なんだか、やたらと大げさな展開になっていく天気予報のプロセス↓
しかし、考えてみれば、あんな大きな存在がどう動いて、どう相互作用するのかを予測するプロセスなのですから、決しておかしくないのかもしれません。
とはいえ、少し我慢?したせいか、ちょっとずつ、もともとイメージしていた、風とか雲あたりの話につながってきつつあります。前回の記事では、こんなサマリーで終えました↓
P-39
大気中においてエネルギーが輸送または伝達されるしくみには、主に3種類あり、顕熱輸送、潜熱輸送、放射伝達である。
名前はいかめしいですが、なんとはなく、熱とか伝達とか、やや気候っぽくなりつつあり?!、このまま読み進めます↓
出典はアマゾンさん。
顕熱輸送や潜熱輸送は、風を通して熱を伝えています。顕熱は風で直接デリバリーされ、潜熱は一旦水蒸気に閉じ込められてデリバリーするそうです。一方、放射伝達は、そんな仲介を必要とせず、電磁波でエネルギーを伝えるのが、特徴的😊
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【目次】
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放射伝達から始まります
今までの知識をおさらいすると、
- 気圧は分子運動の活発さで
- 空気は暖かいところから冷たいところに移動
するという、我々の皮膚感覚にも馴染む大原則がありました。なので、顕熱なり潜熱なり、熱を風で運ぶという、いかにも天気っぽいテーマから始まるかと思いきや、そうではない、電磁波メインの放射伝達から始まります。
電磁波とは
もちろん耳にはしたことがありますが、正面から、電磁波とはなんぞや?と書かれると困ります。
P-39
電磁波とは、電場と磁場が交互に振動して、エネルギーを伝播する波である
これではよくわかりませんので、例を挙げてもらいます💦
P-39
電磁波は、波長のちがいによって、いろいろな名前がつけられている。電磁波はもとより、可視光線、赤外線、紫外線もその仲間である。
大雑把にイメージすると、とにかく、「ビーム」的なものは全て電磁波のようです💦
放射とは
P-40
物体が電磁波によってエネルギーを放出することを放射という
なかなか天気につながりません💦
P-40
地球が太陽から受ける放射を太陽放射または日射という
なるほど。考えてみれば、天気には、雲や風も大事な要素ですが、そもそも、太陽エネルギーがなければ、熱=気温も発生せず、雲や風も生まれてなさそうです。放射伝達からストーリーが始まったのも納得。
なんと、太陽だけでなく、地球も放射
正直、地球から何を出すのかと不思議です。黒体(コクタイ)というコンセプトがあって、
P-40
黒体では、放射する電磁波の波長とエネルギーの強さの関係は、その物体の絶対温度だけで決まっている
そうですが、太陽も地球も黒体なんだそうです。このトピックは、ちょっと面白そう😊
地表面で受ける太陽放射
名前は大げさですが、「日射病」なんかで耳にする「日射」、要は、太陽からの光とか熱のことですね。
P-43
地表面が太陽から受けるエネルギー量は(中略)太陽の高角度に依存して変化する
なんだか、小難しい表現ですが、真夏とか正午のように、太陽が真上にあると(=地表と太陽が直角)太陽から浴びるエネルギー量が多く、夕方とか真冬だと(=地表と太陽の角度が、平行に近づく)太陽から浴びるエネルギー量が少なくなることのようです。
太陽放射の散乱
なんだか、ウルトラマンシリーズものの、必殺光線のようですが
P-46
太陽放射は、大気中の原子や分子(中略)にぶつかると、いろいろな方向に反射して進む。この現象を散乱という
わざわざ勿体ぶって言うほどのことではなさそうですが、これが、天気に関する「色」を説明してくれます。
空が青く見えて、紫色に見えないのは
P-46
空が青く見えるのは、散乱される可視光線の中で、波長の短い青い光線の方が、赤色の光線よりも約6.2倍強く散乱されるため
波長が短い電磁波は振動数が多い=エネルギーが高いので、バンバンいろんなところにぶつかって、一箇所に閉じ込められ、外に出られないといったイメージでしょうか。ただし、可視光線で一番波長の短いのは紫色。その流れで言えば、空は紫色に見えそうですが、
P-46
これは、紫色の波長のエネルギーは、青色の波長のエネルギーより少ないのと、紫色の光の散乱は大気上空で始まり、大気中で散乱が続くうちに地表に届く光が弱くなってしまうから
必ずしも、波長が短い=振動数が多い=エネルギーが高いわけではないのですね。
空が赤色や橙色に見えるのは
P-46
一方、日の出や日没のときに、空が赤色や橙色に見えるのは、この時刻の太陽高度が低いためである。太陽高度が低いと、太陽光線が大気を通る距離が長くなり、波長の短い青色や緑色の散乱光は、地表に到達する前に弱くなっていまう。
なるほど。上空では、いろんな波長の電磁波がぶつかりあっているのですが、そんなぶつかり具合と、太陽と地表の距離で、空の色が決まるそうです。
まとめ
同じ時間帯なら
短い波長→ほかの電磁波との、ぶつかり具合が高く、一箇所に留められがち。青い可視光線は、短い波長なので、これが空を青くしている。
長い波長→ほかの電磁波との、ぶつかり具合が弱く、一箇所には留まっていない。赤い可視光線は、長い波長なので、空の色を作るのには、あまり貢献しない
太陽高度か違う=時間帯が違うと
太陽高度が高い(太陽が地表との角度が、直角に近い)→地表への到達時間短く、波長の短い青色や緑色の散乱光も、そんなには弱くならない
太陽高度が低い(太陽と地表との角度が、平行に近い)→地表への到達時間長く、波長の短い青色や緑色の散乱光が弱くなり、結果、波長の長い赤色や橙色の散乱光だけ見えてしまう。
また、次回。
#百万人の天気教室
#顕熱輸送
#潜熱輸送
#放射伝達