こんにちは、ペンギン男です🐧
何より企業や事業をまるごと(一部であるケースもありますが)買う訳ですので、「買う」行為そのものにも、そして「買った後」のフォローアップにも、とにかく、手数がかかるのが特徴です。そのフォローアップするべきポイントの多さから、ちゃんと全体像を把握できているか、そして、取りこぼしはないか、いつも以上に不安にはなります。その、ハラハラドキドキをここで触れておきます。
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【目次】
- どうしてドキドキハラハラするのか
- 企業の将来を買うという難しさ
- 爆弾が見つかることも
- なにが大変って→オカネの話
- なら、何から始める?
- 基本合意書から始まることが多いです
- 企業価値評価のおおまかな段取り
- 予想とか仮定の数値が幅をきかし過ぎている!?
- 保険のかけ方。よくある例。
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どうしてドキドキハラハラするのか
企業トップの交代とセット
企業の売買を行うと、いわずもがな、企業の所有者や経営者が変わることになります。
要は、企業のことについて、あれこれ決めたり出来る人が交代するということです。
人間くささ全開
ですので、金銭的な問題やメンツの問題やら、人間くさいハードルがたくさんでてきます。
更に、企業を売買するための細かい細かい
条件決めでも、かなり揉めます。しんどい💦
企業の将来を買うという難しさ
また、企業の売買価格を決めるのに、企業の成績を数字で予想をたてる必要がでてきます。
だだし「予想」ですので、これも、かなりのケンケンガクガクの議論となります。
もちろん、単純に、損益計算書と貸借対照表だけで処理されるケースもありますが、そうした簡便的などんどん減っている処理方法のようなイメージあります。
先に触れた通り、MAは時間を買う、即ち、企業の将来を買うことです。
なので(過去の企業の振る舞いを数値化しただけの)損益計算書とか貸借対照表だけでは、どうしても、企業の過去と現在だけを云々することになり、手落ちなのでは?という考え方です。
しかし、企業、それも、その「将来」を買うなんて、真剣にやればやるほど負担は重くなります。しんどい💦
爆弾が見つかることも
これこれ。本当に怖いんですよね💦
もろもろ細かい条件を決めるために企業の健康診断をします。
Due Diligenceと言います。
デューデリジェンス Due Diligenceとは - コトバンク
要は、
- 財務面
- 法務面
- IT面
など主要なポイントで、当事者同士の誤解ないかをすり合わせます。
とはいえ、人のやるとこです💦ごくたまに、
します。
そうすると、企業の買収価格はもちろん企業の買収そのものがお流れになりかねないのでオオゴトです。しんどい💦
なにが大変って→オカネの話
どれをとっても、すんなりいきそうにないオオゴトの連続です💦
ただし、ビジネスなので、オカネの話は、どうしても中心的なトピックになります。
そう、買収価格は、もっともコアのポイントです。
いまでも、その作業のしんどさはビビッドに思い出されます。しんどい💦
なら、何から始める?
基本合意書から始まることが多いです
- 仲良く交渉しましょうね、
- いついつまでに、一定の結論出しましようね、
といった内容を含んだ基本合意書の
締結あたりを皮切りに開始。
そのあと、due diligence という「棚卸し」、ぶっちゃけ言えば、 嘘やごまかしがないかを、確認する、かなり細かい面倒な作業が発生します。
財務面とか、法務面とか、IT 面あたりが主な対象。
そこでの結果を踏まえ、今度は、本格的な企業価値の算定に入ります。
企業価値評価のおおまかな段取り
そこそこ手数はかかります。 具体的には、
- 売上とか利益の長期計画(損益計算書中心)↓
- その時の財政状態の計画(貸借対照表中心)↓
- 予想営業キャッシュ・フローや予想財務キャッシュ・フローの算出↓
- 割引率の算出(*)↓
- 割引率を適用した、現在価値算出↓
- 負債などの勘案↓
- 企業価値評価=企業のお値段のはじき出し
(*)割引率はじめ、企業価値評価を少し突っ込んで知りたいというご興味ある方は、次の書籍をオススメ。かなりの企業価値評価オタク向けです💦
企業価値評価 第6版[上]―――バリュエーションの理論と実践
- 作者: マッキンゼー・アンド・カンパニー,ティム・コラー,マーク・フーカート,デイビッド・ウェッセルズ,マッキンゼー・コーポレート・ファイナンス・グループ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/08/26
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出典はアマゾンさん。
予想とか仮定の数値が幅をきかし過ぎている!?
先の説明で、ぼんやり伝わった部分もあるかもしれませんが、
- 予想営業キャッシュ・フロー
- 割引率
など、「予想」とか「仮定の多い数値」が中心的なポジションを占めます。
なので、ある種、なんとでも数値を動かせるケースもあります。悪意がないとしても。
さすがに、買う側としては、なんか、保険の一つもかけておきたいところ。
保険のかけ方。よくある例。
リスクヘッジは色々あるかと思いますが、活用するには、ファイナンス・エンジニアリングに関する深い知識と、専門家起用などの時にオカネが結構、要求されます。
なので、ある種、初歩的?ですが、次のような文言というか、項目を盛り込むことで対処されているケースは現在でもそれなりに多いのではないかと思っています。
Warranty & representation(保証と表明)
要は、売る側は、この交渉に、
- 嘘偽りはございません!
- 重要な隠し事もございません!
という趣旨を契約書に盛り込むことです。
もう慣れてしまったのですが、最初はなんと苦しいまぎれの対策なのかと思ったことが💦
しんどい💦
また、次回。
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