【ストラクチャード・ファイナンス①】新しいビジネスのかたち
こんにちは、ペンギン男です🐧
ストラクチャード・ファイナンスというのは、お金を大掛かりに調達するときに使用するファイナンスの一手法です。
こまかくご説明する前に、大型ファイナンスの概況をさらりと見てみたいと思います。
M&A=企業買収合併の概況
一時期、伸び盛りの企業が「時間を買う」という謳い文句で、企業そのものの売買が盛んな時期ありました。
販売先や技術などを自社で時間をかけて育成するのではなく、そういう強みをもった他社を買い取って、お金をかけて、手間を減らすというアプローチです。
もちろん、以下のデータにもある通り、今でも活発です。ただし、当たり前になったのか、以前ほどニュースバリューないようです
グラフで見るM&A動向動向 : グラフ&データ : M&A情報データサイト | レコフデータ運営のマールオンライン
IPOの概況
同じく大型のファイナンスであるIPOは、規模が小型化しているようです。
上場時の企業価値が伸びないということは、ファイナンス理論的には、先の成長をそんなには見込んでいないことになります。それは、企業単体への期待もそうですし、企業をとりまく産業や国への期待値でもあります。
<IPO市場について>
https://www.fukoku-life.co.jp/economy/report/download/analyst_VOL297.pdf
プライベート・エクイティの概況
プライベート・エクイティは、まだ活況のようです。株式公開のような、手間が少なく、手続きもスピーディーなのが、好まれるのかもしれません。また、上場後も、なにかと制約あるのま敬遠される理由かもしれません。
<プライベート・エクイティ市場について>
https://site2.convention.co.jp/gps2018/program/pdf/S03_Seex_JP.pdf
大型ファイナンスの需要
上記のM&Aに対する需要は、兎にも角にもスピードを要求される時代のニーズにあったものだと思われます。なんといっても「時間を買う」くらいですから。
また、現在の流行りの「持続的成長」を達成するために、大きなリスクを一度に背負うことを嫌う傾向にあります。
ついては、リスクを細分化して、すなわち、権利に対する権利を「債券化」することで小口に分けて、大型ファイナンスを成立させるケースもあります。
「債権」の「債券化」です。
具体的な例としては2003年開業の六本木ヒルズは、森ビルさんが、1,000億円分につき、このスキームで資金調達されてます。
森ビル、「六本木ヒルズ」資金調達スキームを構築 | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」
言ってみれば、ちょっとマニアックなアプローチですが、専門家だけで、ローカルにやっているのではなく、しっかり、法制化されてます。
資金流動化に関する法律というのが、これに当たります。
これをストラクチャード・ファイナンス、日本語で仕組み債と言います。
次回から、これを掘り下げたいと思っています。
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